楡井亜木子さんの『あなたを独りで、泣かせはしない』を紹介します。
胸がときめく恋愛小説
主人公を応援したくなる
美味しいコーヒーが飲みたくなる
【1行あらすじ】あなたを独りで、泣かせはしない(著者 楡井亜木子)
タイトル:『あなたを独りで、泣かせはしない』
著者:楡井亜木子
あらすじ:大学受験を控える高校生の優希は友達に連れられて行った喫茶店「二枚の私のハンカチ」で悟と出会う。コーヒーの味が気に入り1人で再び訪れたとき、店員の悟は入口を見つめ涙を流しはじめた―。年の差恋愛小説。
【こんな人におすすめ】あなたを独りで、泣かせはしない(著者 楡井亜木子)
この本は下記のような人におすすめです。
・年の差恋愛小説を読みたい人
・恋愛小説でドキドキしたい人
15歳差の男女の恋愛小説です。小説だから許されるかもしれない展開?にドキドキします。
年の差の恋愛小説を読みたい人におススメです!
【感想】あなたを独りで、泣かせはしない(著者 楡井亜木子)
大学受験を控える高校3年生・優希
『あなたを独りで、泣かせはしない』は、高校3年生の優希と喫茶店の店員である悟の恋愛小説です。
優希は大学受験を控え、自分の進路や人生について悩んでいます。
壮大な目標を持ってるんじゃないけど、私はこれを探していたんだ、って心から思えるものに出会いたい。出来れば、大人になる前に。
楡井亜木子『あなたを独りで、泣かせはしない』株式会社ポプラ社(2010年7月11日 初版発行)p13
私はこれを探していたんだというものに出会いたいという気持ち、共感しました。
同時に、もし出会えてもその後自分の人生にどう繋げるかが難しいとも思いました…。
人生について悩んでいる折に、友人に連れられていった喫茶店で悟に出会い、
喫茶店で飲めるコーヒーに夢中になり、1人で通うようになります。
優希は1人で行動ができたり、初対面の大人とも臆さず話ができ、人当たりも良い女の子という印象です。
自分自身でも友人グループ内では友達に誘われやすく便利な存在であると思っています。
そんな優希がどのように悟の印象に残り、悟と関わっていくのかがこの小説の注目ポイントです。
優希が探していたものに出会えたのかはぜひ小説を読んで確認していただきたいです。
喫茶店で働く店員・悟
喫茶店「二枚の私のハンカチ」で働く悟は、優希が1人でコーヒーを飲みに訪れたときに、
喫茶店の入口を見つめ涙をボロボロと流し始めます。
後ほど悟の年齢が32歳であることが分かりますが、
自分よりもはるかに大人の男性が涙を流す場面にいきなり遭遇したら驚きますよね。
ほぼ初対面の人が二人きりの空間で泣き始めたら、声をかけるべきなのか見て見ぬふりをするべきなのか迷います。
悟は喫茶店のマスター繫臣の妹の義理の甥です。
10歳のときに事故で両親を失い 、7歳年上の姉と一緒に親戚の家に引き取られ、姉が高校卒業後は姉と二人暮らしに。
姉はその後すぐ結婚し、その後も一人暮らしを開始するまでは一緒に暮らしていましたが、
繁臣曰く、家庭環境に原因があるのか大きな沼を抱えているように見えるとのことです。
血のつながりはありませんが、繫臣は悟のことを気にかけています。
悟のこのような境遇が優希を惹きつけているように感じました。
境遇もですが、悟のお客様との接し方や優希への接し方はスマートな感じがして”年上であること”も印象付けられ、
そのギャップがとても魅力的です。
気が付いたら息を吸うように恋をしている二人に、胸がときめく恋愛小説です。
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